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ラブライブ!に関する記事を書きます。

アニガサキ感想会議事録

はじめに

皆様初めまして。そなと申します。

TVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」についてラブライバーの方々と語り合いたい!...ということで、先日オンライン感想会を行いました。

本記事は感想会の様子を座談会形式で文字に起こしたものになります。様々な視点があって面白いと思いますので、是非気になるパートだけでも読んで頂ければ幸いです。

 

参加者紹介

今回の参加者は以下4人です。

かいわれ (@kaiware012) | Twitter

クチコ (@kuchiko252521) | Twitter

そな (@pertheater) | Twitter

のっぴ (@noppitter) | Twitter

 

ストーリー部門

第1話「はじまりのトキメキ」

クチコ「それでは推し回がある人挙手!」

のっぴ「はい。やっぱり1話が1番好きですね。特に『CHASE!』が刺さりました。バトンをせつ菜から侑に渡して、次は侑が歩夢に渡して、12話でまた歩夢に返ってくる。この曲はせつ菜がラブライブ!を追いかけている、まさにThe ラブライブ!な曲だと思います。」

クチコ「確かに『CAHSE!』が流れてみんな「おぉーー!」ってなっただろうしあのシーンは大きかったですね。」

のっぴ「そうですね。見ている側が演者に飲み込まれるような新しい演出が、ライブを見ている自分たちとリンクして興奮しました。」

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クチコ「高咲侑さんが炎に飲まれるシーンとかね。僕からも1話について話させてもらうと、μ'sやAqoursと違って虹ヶ咲は1話で目標がはっきりしていないので、目標を探すところに重きを置いているんだなと感じました。」

そなAqoursって最初から目標決まってました?」

クチコ「最初の提示として ”輝きたい” というキーワードが出てたので、明確な目指す場所があったという意味では目標があったと言えますね。虹ヶ咲では "ラブライブ!" を目指すのか1話時点でわからないのでドキドキしました。

 

第12話「花ひらく想い」

クチコ「僕が好きなお話は第12話ですね。この話はスクスタのガーベラの話を受け継いでいて、『開花宣言と『Awakening Promise』が繋がってるというのはみんなの共通認識としてあるのかなと思います。表現として好きなのは花言葉を使っているところで、愛さんのダジャレとかもいいんだけど、花言葉みたいに言葉の表面だけに現れない比喩表現っていうのが素敵ですよね。教養的な美しさもアイドルとしての美しさの一つだと感じるんですよ。サビの ”希望の花が咲いていくの” という歌詞は、花言葉的にガーベラのことを歌っているんだと思います。」

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のっぴ「余談なんですけど、アニガサキは花言葉とか標識みたいにオタクが考察しやすそうな表現を使ってくるのがお気に入りポイントです。」

そな「今までのラブライブ!シリーズだと花言葉の意味をキャラクターが口頭で説明することってあまりなかった気がするけど、そういう部分を視聴者にわかりやすくするのは虹ヶ咲らしいなと思いました。」

クチコ「そして花を使った取り組みの良いところが、現実味を増せるってところかな。例えばスクスタの上原歩夢さんのキズナエピソードでは種を配ってみんなで花を咲かせようという話がありましたね。あれって我々も ”上原歩夢♪ファンクラブ” の一員としてトライできるわけじゃないですか。現実で ”上原歩夢♪ファンクラブ” の一員になれるという貴重な体験ができるわけですよね。」

そな「考えたことなかったです(笑)」

クチコ「実は僕、今年の4月頃にガーベラの種を買ったんですよ。残念ながら上手く育ちませんでしたが...」

か そ 「(笑)」

のっぴ「歩夢ちゃん困らせたらダメですよ。」

クチコ「いや、意外と植物育てるの難しいから!」

 

第3話「大好きを叫ぶ」

そな「1話選ぶのって難しいですよね。」

クチコ「そうですね。全話好きだから、イチワダケナンテエラベナイヨー!っていう皆さんだと思うんですよ。」

か そ 「・・・」

そな「では3話について話します。スクールアイドルを辞めたせつ菜って ”なりたい自分を我慢しないでいいよ” という『CHASE!』の歌詞と矛盾しているように最初は感じていたんですよ。何度かリピートするうちに、他の人の大好きを否定するような、なりたくない自分になってしまわないようにしてるだけということに気づいて納得できました。そんなせつ菜を部に引き入れた侑の「だったらラブライブ!になんて出なくていい!」という名言、あれって第2話でかすみを間近で見ていたから言えたことだと思うんですよ。各話のメインキャラクターの成長を見ている他のキャラクターもそれを取り入れて成長しているんだなと感じがられるところが好きな部分ですね。」

クチコ「本当にね。3話は大好きを叫ぶというタイトル自体がオタクたる我々にはすごく刺さるというところではあると思うけど、それをキャラクターの成長を通して説得力のある状態で訴えかけるというのは素晴らしかったですね。別の視点から見ると、3話はμ'sのアニメでは扱われなかった『School idol diary ~園田海未~』をせつ菜バージョンにしたような話だと思います。School idol diaryでも論じられていましたが、結局やりたいことと期待されていることのどちらを選ぶかどうかの話じゃないんですよね。」

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のっぴ「僕も3話で好きなシーンがあるんですけど、せつ菜に追いかけられているはんぺんを璃奈が保護するシーンがあるじゃないですか。璃奈のテーマって感情を送受信することだと思うんですけど、同じようにせつ菜も大好きを送受信したいはずなんですよね。璃奈とせつ菜は似通った部分があって、その2人がはんぺんを通してお互いの大好きを送受信してるところがぐっときます。」

クチコ「なるほど。僕は違う見方をしていて、せつ菜に関しては自分の大好きを発信しているけど、他の人の大好きを受け止めているわけではなく寛容している気がします。その方が大好きのぶつかり合いを回避できるというのが僕の視点ですね。」

 

第13話「みんなの夢を叶える場所(スクールアイドルフェスティバル)」

クチコ「ではそろそろ、かいわれさんの好きな話を聞きたいですね。」

かいわれ「全然しゃべってなくてすみませんね(汗)自分が好きな話は13話です。」

クチコ「そういえば、高咲侑さんがスクールアイドルフェスティバルの創始者になったというのは我々ラブライバーからしたら聖徳太子に並ぶ歴史的偉人になったという理解でよろしいでしょうか。」

か そ 「???」

クチコ「13話に話を戻しましょう・・・」

かいわれ「1~12話を通して侑は少しずつ成長してきたけど、個人回が与えられていなかったんですよね。13話は侑に寄せた話だけどもちろん侑はステージには立たない、他のメンバーからの感謝という形で侑のメイン回として成立させているのが良かったです。」

クチコ「13話は示唆的なところが多かったかなと思っていて、みんなが書いていたノートはどうしたのか?ピアノの試験はどうなったのか?とか想像の余地を与えてくれる工夫がされてますよね。」

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のっぴ「含みを持たせた終わり方は僕も好きです。個人的な解釈としては、ノートにはみんなが書いた『NEO SKY, NEO MAP!』の歌詞が書いてあって、試験で弾いたのも『NEO SKY, NEO MAP!』。ピアノを弾き始めるところでエンディングに入るじゃないですか。」

そな「え、そのSS読みたいです。」

のっぴ「書きます!」

 

楽曲部門

NEO SKY, NEO MAP!

かいわれ「NEOが新しいって意味の単語というのもあって、『NEO SKY, NEO MAP!』は1話ごとに新しい意味が追加されて成長していく曲だなという印象ですね。ラブライブ!の曲は時間が進むにつれて解釈が増えていくものが多いですよね。”毎日見上げる空の青さも季節ごと変わって” という部分がありますが、畑亜貴さんがここで書いている ”季節” は単純な四季ではなく、人それぞれの期間の区切りという捉え方を僕はしています。」

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クチコ「僕がこの曲の歌詞で面白いと思ったのは空の表現です。μ'sとAqoursと比較したときの虹ヶ咲の空の表現ですね。具体的には ”毎日見上げる空の青さも季節ごと変わって” という部分で、μ'sやAqoursの歌詞では変わらない青い空を表現していたから面白いと思いました。」

のっぴ「空の表現といえばLiela!の新曲のテーマにも空という言葉が入っていて楽しみですね。」

かいわれ「そういえば入ってましたね!『NEO SKY, NEO MAP!』の面白いところは他にもあって、今までのラブライブ!のエンディング曲はその話で活躍したキャラクターが数人で歌ってることが多かったと思うんですよ。でもこの曲は13話すべて9人で歌ってるんですよね。」

のっぴ「確かにそうですね。他にもエンディングの入り方もこれまでと違いますよね。今まではアニメ映像と重なってイントロが流れ始めて、歌い出しでエンディング映像が始まるっていう。」

 

VIVID WORLD

そな「僕は『VIVID WORLD』が好きですね。まずソロ曲で他メンバー全員のことを歌っているのが好きです。果林ってダイバーフェス出演者をくじ引きで決めることを否定したり、ダンススクールに通ったり、物事に本気であるがあまり同好会メンバーを仲間というよりはライバルとして強く認識しているんですよね。そんな果林がメンバーを仲間としても意識して曲にしているのが好きなポイントです。」

のっぴ「わかります。」

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そな「好きな歌詞は ”1人きりじゃきっと知らずにいた 弱さ 痛み 翳り” ですね。モデルとして完璧だったけど、同好会に入ったことをきっかけに弱さ 痛み 翳りというものを知ったということですね。それって弱い自分を思い知らされることになるので一見マイナスなことじゃないですか。人が与えてくれたきっかけってなかなか意識できなかったり忘れたりするけど、それを特にマイナスなものに対して感謝して、そして歌にできるのが人としてすごいですよね。」

クチコ「朝香果林さんは分室の時代からライバル意識が高いキャラ付けが確立していて、アニメでもせつ菜をどれだけライバル視するのか楽しみにしてました。アニガサキを見てやっぱり他の人がいるから成長できるというのは大きいなと思いました。」

 

夢がここからはじまるよ

のっぴ「『夢がここからはじまるよ』についてみんなの考えを聞きたいです。」

かいわれ「歌詞ではないんだけど、『Poppin' Up!』とか『DIVE!』みたいに非現実でしか存在しなかった衣装も実際のライブで使われていたのが良かったです。」

のっぴ「衣装が違っても、見る夢が違っても、同じ方向を見て同じ曲を歌えるという展開は虹ヶ咲の中でも特に熱望していたのでそれが見れて嬉しいです。」

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そな「わかります。最初の方でのっぴさんがバトンの話をしていた気がしますが、最後は侑に返ってくるんですよね。侑と視聴者を照らし合わせると、応援していた側の夢を叶える番だと捉えられますよね。Aqoursのライブでみんなで『勇気はどこに?君の胸に!』を歌うときの気持ちに近いです。」

のっぴラブライブ!ってプロジェクトを総括して夢が集まる場所ですよね。μ'sの『START:DASH!!』だと ”またひとつ 夢が生まれ...” と歌ってますけど、キャスト、ファン、制作側の夢が集まってお互い刺激を受け合って、大きさとか方向は違えど夢が生まれていくのがラブライブの良さ。だから『夢がここからはじまるよ』はタイトルだけでも泣きポイントです。」

 

全体部門

そなの総括

そな「他のパートでも少し話しましたが、その回のメインキャラが成長する姿を見て、他のキャラも成長するところが全体的な良さだと思います。キャラクターよりテーマに視点を置くと、この話数で扱われたテーマはこの回のこの部分にも表れているという風に繋がりが見られます。これまでμ'sのアニメで扱われたテーマがAqoursのアニメでも扱われることはあったけど、同じアニメ内でそれが見られるのが面白いですね。」

のっぴ「解決方法も、先に解決したメンバーの方法を受け継いだり、場合によっては全く違う方法で解決したり。」

そな「悩みも多くの人に共感されやすいものが多かったから複数の話数で同じテーマを扱えるのかな。例えば1年生は自分を偽るのが正解かどうかがそれぞれ違いますよね。裏表の無い人なんていないだろうし、視聴者も自分に当てはめて考えやすいテーマですよね。」

のっぴ「そういう部分もあって、普段アニメを見ない人が見ても他のアニメより楽しめる作品だと思いますね。」

 

クチコの総括

クチコ「僕が好きなのは全体的な話の一貫性なんだけど、”みんなで叶える物語” が終始一貫していたのを感じましたね。μ's、Aqours、虹ヶ咲で違うタイトルテーマを掲げておきながら、結局言おうとしていることは同じなんですよね。μ'sはみんなが共通の目的を持っているのを描いていて分かりやすいけど、Aqoursは単純じゃなくて、みんなで一つの目標を持ったからといって ”克己創造*1” できたわけではない。Aqoursの話ってぶっちゃけ難しいじゃないですか?」

か そ 「はい」

クチコ「その ”克己創造” の部分をより具体的にしたのが虹ヶ咲なのではないかなと僕は捉えていますね。虹ヶ咲って他の仲間がいるからひとりひとりが物語を叶えられるという話だけど、それが ”克己創造” の結果であるのが素晴らしくまとまっている。桜坂しずくさんとかまさしく己に打ち勝って新しく創るという ”克己創造” ですよね。」

 

かいわれの総括

かいわれ「1~9話とそれ以降では別クールのアニメ感があるなと思いました。1~9話は1話解決の個人回で、それ以降は今までのラブライブ!に近い構成でした。」

 

のっぴの総括

のっぴ「虹ヶ咲のキャラクターは人間らしいと思いました。虹ヶ咲学園って大好きがたくさん集まる場所だと思うんですよ。せつ菜が生徒会長を務めているのも何かの縁で。」

クチコ「今は三船栞子さんですよ。(クソリプ)」

のっぴ「アニガサキの話じゃないんですか?栞子もせつ菜の大好きに感化されているので問題ないんですけど。」

クチコ「すみません続けてください(T_T)」

のっぴ「虹ヶ咲って部や同好会がたくさんあるんですよ。コッペパン同好会とかマイナーなものまであって、アニメでは部でないスクールアイドル同好会にスポットを当ててくれたのが嬉しいですね。」

 

最後に

最後まで読んで頂きありがとうございます。自分なりのラブライブ!の楽しみ方を発信することを目的として本ブログを開設しました。これからもラブライブ!に関する新しい視点や楽しみ方を提供できればと思います。

 

 

*1:浦の星女学院の校訓です。モデルとなった沼津市立長井崎中学校でも同様の校訓が定められています。